闘いの最中に身を置いていると、何が良くて何が嫌なのかという自らの心の声が聞きづらくなる。
小さな小さな最初の波紋は、どんどん、どんどんと大きくなり、終いには「何故今闘っているのか」「何のための闘いなのか」ということすら分からなくなる。
闘うためには、理由が要る。
あなたたちは風に崩れ去る「理由」にしがみついては、闘い続けることを止めない。
それはただ、恐いのだ。
「理由」がなくなることが。変わることが。
外に求めるな。
自分の存在理由を。価値決定のための理由を。
闘いは、終わる。
なぜなら、あなたたちが闘っているものは「倒すべき悪」ではなく、己の心なのだから。
心は闘うものではなく、知り、添うものだ。
闘うことを止めたなら、あなたたちはただ、自由になる。