眠れない夜こそ感じてください。私たちが寄り添っていることを。
愛しい人を呼ぶその慟哭も、眼から溢れ出た悲しみの結晶も、私たちが闇の海に溶かしてあげましょう。
ただ心の赴くままに、あなたはあなたでいればいいのです。
あなたがどれ程己を醜く、惨めに感じても、私たちの目に映るあなたの輝きが翳ることはありません。
闇の海は夜毎、純真さと哀切を帯びた銀色の光を湛えます。
その光はあなたが人生という旅の中で、幾度となく繰り返してきた喪失と再生の記憶です。
闇の海で銀色に輝き続けるあなたの欠片一つひとつに、私たちは限りない愛を込めて口づけを贈ります。
私たちの腕の中で、あなたはあなたであり続ければいい。
只々、夜の静謐にその身を任せて。心を委ねて・・・。
~夜の護り手より~