日々の蒸し暑さが増してきて、約8か月ぶりに美容室に行ってきました。
ここ数年の私ときたら、髪には本当に無頓着です。
ボリュームが増して崩れたヘアスタイルも纏めてしまえば問題ないし、伸びてきた白髪はそもそもあまり気にならない。白髪はね。嫌いじゃないんですよ。
私はヘアカラーは草木染めというものをやってます。詳しくは知らないのですけれど、ヘナとはまた違うらしいです。
草木染めは天然の植物染料だけでできているので、染まりにくいし、バリエーションはない。
でも、青畳とか草餅のような匂いで嫌味がなく、上品な色合いに仕上がります。
特に気に入っているのは、白髪には色が明るく入り、それ以外はほんのり色が乗るぐらいで、コントラストができるところ。
明るく入っている部分は白髪だってバレバレになりますけれど、構わないです。
白髪に入った色がハイライトみたいになって、むしろ髪に表情が出る気がしています。
昔と比べて「隠す」ということをしなくなりました。
関心がなくなったというより、起きてくるままを受け入れる余裕ができたといった感じです。
白髪が嫌いじゃないのは、眺めていると自分の輝きが増したように感じるからです。
白髪って光って見えるでしょう?白銀ですよ、白銀。
年を重ねて、色んなものが分かるようになって、色んなものが鈍くなって。
皆、自然に変わっていくでしょう?
白銀の一筋一筋が、自分が積み重ねてきたものの軌跡のような気になるのですよ。
ピカピカ光って、悪くないなって思う。
美容師さんとお話をしていて、「(草木染め)もっと明るくなりませんかね?」と聞いたら、「もっと白髪が増えたら明るくなりますよ」と言われました。
ああ、なるほどな、と。
美容師さんは「変なこと言ってすいません~」と笑っていらっしゃったけれど、私は変だなんて思わなくて、やっぱり悪くないなって思う。
草木の色が鮮やかに入った自分の髪を想像すると、それはそれで結構好きだなとか考えて、自分が変わっていくことをほんのりと楽しみにできるのです。